2004-01-01から1年間の記事一覧

『南十字星』

ぼくはミュージカルというのが食わず嫌いで、いままで何かそういうものを見た記憶がないのだけど、先週ちょっとした友達関係上の付き合いというやつで浜松町へと足を運んだ。劇団四季のオリジナルミュージカル『南十字星』を見るためである。 で、見た。感想…

『雲のむこう、約束の場所』(2)

総合病院、耳鼻咽喉医院、歯医者と、ここのところ医者をハシゴ状態。ここ何年も医者にかかったことがなかったので、どうも勝手が分からず居心地が悪い。もっとも、医者にかかって心地いいなんていうのはあんまりないのだろうけど。ウチじゃ聞いてもらえない…

『雲のむこう、約束の場所』(1)

何度か風邪をひいて、また調子が悪くなっておとなしく横になっていたら違う病気だった。病院にいって、違う診察科薦められて、そこで診てもらって分かった。 病院とかいかない限りは、「ぜんぶ風邪」なんだよね。名前を付けるとか、名前が付くことの意味って…

費用対効果

どうも調子が悪く、日記すら書けない。 このかん見た映画は、『雲のむこう、約束の場所』と『オールド・ボーイ』、読んだ本は柴田錬三郎『江戸っ子侍』と大塚英志『物語消滅論』。積読のボリュームは着実に増えている。せめて映画だけでもはやめに感想を書い…

嫌いな新聞

嫌いな新聞社というのがあるわけじゃない。ただ、嫌いな記事というかおかしい記事というのは確かにあって、そういう記事が「多い」のはたいてい同じ新聞社だったりする。ここでぼくが「おかしい」というのは、例えば視点が狭いとか、その方向が偏っていると…

読んだ本のメモ

金子勝、アンドリュー・デウィット、藤原帰一、宮台真司『不安の正体!』(筑摩書房)。内容的にはそれほど目新しさはないけど分かりやすい内容なので、まあ「アメリカとか日本とか、政治とか経済とかいうんだったら、これくらいは読んでおいてそれから話し…

いまさらセカチュー

このあいだハタチの女の子と少し話をする時間があった。 そのときに最近見た映画やドラマの話になったのだけど、ぼくはあんまりドラマは見ないしその子はあんまり映画とかに詳しくない感じだったので、いまさらながらに『世界の中心で、愛をさけぶ』で話を振…

つくば市長選、再び

昨日ひさしぶりにここを更新したら、見覚えのないリンク元からのアクセスが増えていることに気がついた。追ってみると、どうも「つくば市長選挙」に関して書いた日の内容が2ちゃん系の街板にさらされていたらしい。誰が書き込んだのかはだいたいのところ見…

『SAW』

それほど注目もしてなかったんだけど、ちょっとタイミングあったので『ソウ(SAW)』(監督:ジェームズ・ワン)を見る。以下、ちょっとした感想。ネタバレあり。 メインの舞台は二人の男が鎖につながれたタイル張りの広いバスルームであり、一見その状況設…

米大統領選挙私見

ブッシュが勝った。 これでまたアメリカは、「決まったことには従う」あの微妙な誠実さでもって、オリンピックイヤーまでの四年間を歩み続けることになる。再びアメリカの外にいるぼくたちは、「アメリカ」と「大統領」とを同一視して四年間過ごし、そしてお…

プロジェクトM

この「プロジェクトM」に至るくだらない経緯についてはこちらをご覧ください。 <目的> プロジェクトM。その目的はただひとつ、「20代後半にさしかかったモテない司法浪人Mにとって、出会い系サイトは果たして出会いの場になるのか」を探ることである。M…

『コラテラル』

先日観た『コラテラル』(監督:マイケル・マン)の感想。例によってネタバレには配慮なし。 ひさしぶりだった。 何がひさしぶりかと言うと、見終わったあとで「これは面白かったのか面白くなかったのか」すぐにピンと来なかった映画が、ぼくにはひさしぶり…

メモ

島田荘司『龍臥亭幻想』(カッパ・ノベルス)。 『コラテラル』(監督:マイケル・マン)。主演トム・クルーズ。 感想は早めに整理しておこう。

つくば市長選

ぼくの心のふるさと(いったいいくつあるんだか)の茨城県つくば市で11月に市長選挙がある。いまはもう引っ越したけど長いこと住んでいて、そういうのにちょっと詳しかったりすることもあって、いまも向こうに住んでる友達から「だいたいのところ教えてよ」…

イラク人質関係

こんな記事を見かけた。 不可解な香田さん「自分探しの旅」…イラク人質 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041027-00000213-yom-soci ぼくは根本的に日本での「報道の自由度」というのを認めてないのだけど*1、それよりももっと、日本のマスメディアの想…

『2046』(3)

前回の続き。 (3) ではなぜ、「世界が二つに解離してしまっている」ことが「やさしさ」につながるのだろうか。 (ここから先、これまでにも増して個人的で「勝手な」読み方が続きます) まずチャウは、自分の魂が「2046」の世界、つまり決定的に幸せの「…

『2046』(2)

昨日からの続き。 (2) さて前回述べたように、この『2046』では全編通して、主人公チャウによる「行きて還りし物語」が徹底的に完遂しない様子が描かれている。チャウの投影としての小説内登場人物タク*1が、まさに「2046」から唯一還ってきた男として設…

『2046』(1)

『2046』(監督:ウォン・カーウァイ)を見る。以下、感想など。ネタバレあり。 (1) 木村拓哉の海外進出作ということもあってか、やたらと宣伝に力が入っているこの作品だが、ぼくの場合もちろんそんなところに興味はない。『いますぐ抱きしめたい』以来…

『QED 百人一首の呪』

高田崇史『QED 百人一首の呪』(講談社文庫)を読む。以下、ちょっとした感想など。 高田崇史のデビュー作。この作家の本を読むのは今回が初めてだったのだけど、読み始めてまもなく出てくる「幽霊」「鬼」とか「呪」とかの言葉にそのまま夢枕獏の安倍晴明シ…

小金持ちの怖さ2

(続き) 前日、居酒屋の勢いそのままに一人の友人の部屋に上がりこんだぼくたちは再び飲み始めたのだが、そのころには完全に疲れきってしまっていたぼくは睡魔に襲われてぼんやりしていた。部屋の主人Aがパソコンを起動し、ネットで出会い系サイトを検索し…

小金持ちの怖さ1

このあいだ、大学からの友人の結婚パーティー後のちょっとした打ち上げ*1で、やっぱり大学からの友達グループで飲んでいたときの話だ。 二杯くらい飲み終わったころ、いつものように友人Mの話になった。Mは現在司法浪人中で、アメリカへの留学経験があるせい…

映画と本のメモ

あとでビデオ借りたり読み返したりしないために、メモ。 『スウィングガールズ』(監督:矢口史靖)。コメントなし。手間ひまかけたテレビの2時間ドラマ。いい意味で。だけど、ぼくにはこういう映画の見方が分からない。人に言わせれば「見方もなにもない」…

「世界」の濫用

積ん読*1だった『ファウスト』Vol.3(講談社)を手に取り、パラパラめくる。 いくつかの小説と東浩紀の批評を流し読みし、ほかの小説をペラペラ。で、放り投げる。なんというか、なんなのだろう、この「合わない」感は。気になってもう一度めくると、冒頭近…

読んだ本のメモなど

まったく、何日寝ていたか分からなくなるくらいの風邪をひいた。 風邪じゃなく食あたりだった可能性もあって、おかげで3キロほどやせていた。dietという言葉の中に「死(die)」がまぎれているのも、あながち偶然ではないのかもしれない。語源なんかは知ら…

プロ野球参入問題

ぼくのことをあまり知らない人に、プロ野球の新規参入問題について、「ライブドア」と「楽天」と、どっちがいいと思うのか訊かれた。正直なところ日本の野球はほとんど見ないので「どっちでもいい」と答えたのだけど、続けざまにちょっと思い直して、「やっ…

『アイ,ロボット』

ウィル・スミス主演の『アイ,ロボット』(監督:アレックス・プロヤス)を見る。以下、ちょっとした感想など。ネタバレあり。 我々は境界に対して責任ある存在であり、我々が境界なのである(ダナ・ハラウェイ) ストーリーは押さえどころに対して忠実で、…

江古田飲食評価2

きょうは定食系の店。なお、星は五つが最高で、あくまで個人的評価です。 「洋庖丁」:☆☆☆ 自称B級グルメの店。700円前後の定食が並ぶが、ほとんど全てがフライパン料理か揚げ物。総じて味付けは濃く、汗を流す人向けの味。セットの豚汁には旨みがない。…

江古田飲食評価1

ぼくの第二のふるさと、江古田の飲食店についてメモ。書いておかないと忘れてもう一回行ってしまったりするので。なお、あくまで個人的な評価です。 きょうのところはラーメンについて。 「どっと屋」:☆☆ 二郎系のラーメン。食べたことがあるのは「ラーメン…

『CODE46』

先週見た『CODE46』(監督:マイケル・ウィンターボトム)の感想。ネタバレあり。 感想を一言にするなら、なんとも「微妙な映画だった」ってところだろうか。正直に言って、それほどの感動があったわけでも、とても考えさせられたというわけでもない。ひとつ…

K-1GP2004開幕戦

ここ一年くらい、ぼくは格闘技の不可能性をあらわすひとつの極端な例として曙に注目している。 というわけでレミー・ボンヤスキーvs曙の一戦だが、ある意味期待通りのKOによって*1、今回も曙は勝つことができなかった。 曙太郎の語る「精神性」みたいなもの…