つくば市長選、再び

昨日ひさしぶりにここを更新したら、見覚えのないリンク元からのアクセスが増えていることに気がついた。追ってみると、どうも「つくば市長選挙」に関して書いた日の内容が2ちゃん系の街板にさらされていたらしい。誰が書き込んだのかはだいたいのところ見当つくので、連絡すること(→友人へ)。
で、一応そのスレッドをチェックしてみたのだけど、ぜんぜん賑わっていない。
まあ、そんなものだと正直思う。前回書いたことからも行き着くように、「つくばで選挙に関心がある人間は、ネットなど見ない」のである、基本的には*1。ここにもつくばの「地方性」、「選挙への関心=利害関係」という図式が見て取れる。
それに、「あの100億円事件のつくば市で選挙*2」っていうスレッド名も悪すぎる。地方の選挙のスレッドなんて、その街の住民くらいしか見ないものなのに。そんなものにこういう「工作性の強い」名前を付けてしまったら、その政治党略くささに新しい客なんか寄ってこない。もう少し「ネタ」の扱い方にうまくなって欲しいものだ。
でも、そんななかでここにまで来てくれた人たちに対して「あれくらいの内容」ではなんか悪い気がするし、それにまあ、関係者はこんなとこまでやってこないだろうから、今回はちょっとこの選挙周辺でぼくが考えてることを書いてみたい。
今回のつくば市長選挙については、ぼくは「消極的な理由」から現職の藤沢氏を推す。その理由の概略については以下の通りだ。
まず理由のひとつとして、その対抗馬と目されている市原氏の政治性の「古さ」だけは、きちんと拒絶しなければならないからだ。前回も書いたように、愛人が2人いようが5人いようが、それはその人の政治手腕には関係ない*3。下半身と政治能力とは基本的に別物だから。
しかしながら、地方新聞に「商工業者団体、農業者団体、区長会、市議の過半数を固めるなど組織力で他を圧倒している」と書かれていることからも明確なように*4、その支持基盤は旧来の地方土着的な「利権集団」であり、長いことこの地方を支配してきた人たちなのである。彼らが守りたいものはなにか。その目的は一点、政治と結びついて自分たちの利権を温存させることである*5。「彼らは変化を好まない」。そして、そのバックには自民党茨城県連が控えている。
簡単に言おう。そんな古い構造から押し出されてきた人物は、決して「新しいリーダー」ではありえないのだ
次の理由として、その他のふたりの候補が小粒な点がある。
北沢氏については前回指摘した一点で十分だろう。自らの来歴を意図的に隠し、さも清廉であるかのように装うのは、選挙である以上しかたないのかもしれないが、投票する側は知っておかなければならない。
野口氏については、はっきりいってそれほど詳しく知らない。いくらブログ等で情報発信していても、実際の実績は正直不足の感を否めない。これは、北沢氏にも共通するが。私見だが、いまつくばは第二の変革期を迎えていると思う。この時期に、一から市長を育てるリスクは大きい。
この2点から、ぼくは消極的に現職の藤沢氏を推すわけだが*6、加えてもうひとつ、積極的な理由もある。
それは、この選挙では「(土建業者に代表される)地元の利権=市原氏」という等式が完全に成り立っているということである。つまり、これまでの自民党勢力と完全に袂を分かつことで、業者利権に厳しかったこれまでの市政にもさらに新しい局面が生まれる可能性が増えているわけだ。これは、藤沢氏にとってはプラスである。
そして、外部にいるぼくにとって本当に興味深い点は、この選挙が「つくば市が自らを都市圏として定義するのか否か」を決める選挙だからである。つくばエクスプレス開業その他によって拡大する東京圏に政治の面でも共通性を持って加わっていくのか、それとも土着利権的な地方都市であることを保持し続けるのか。経済面でのいやおうなしの「浸透」を考えたとき、後者であるならばおそらくつくばは荒廃する。経済の速度に密室の政治が対応できないからだ。
とまあ、個人的にはそんなふうに考えてます。そう、スレッドに書き込んだヤツが言ってた通り、ぼくは市原氏だけは勘弁して欲しいです*7


*1:この部分は前回を参照

*2:http://kanto.machi.to/bbs/read.pl?BBS=kanto&KEY=1098067722

*3:選挙手腕には関係あるが

*4:常陽新聞http://www.joyo-net.com/の11月8日のヘッドライン

*5:いやおうなしに経済の浸透がすすむ現在において、それは地元を「荒廃させる」ことに他ならない

*6:前も言ったけど、ぼくはつくばに選挙権のない人間なので実際に投票することはないのですが

*7:それに、いくら下半身と政治能力が別とは言っても、当選したら週刊誌とかにもいろいろのっちゃうしね。元住民としては恥ずかしいよ