2004-10-01から1ヶ月間の記事一覧

イラク人質関係

こんな記事を見かけた。 不可解な香田さん「自分探しの旅」…イラク人質 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041027-00000213-yom-soci ぼくは根本的に日本での「報道の自由度」というのを認めてないのだけど*1、それよりももっと、日本のマスメディアの想…

『2046』(3)

前回の続き。 (3) ではなぜ、「世界が二つに解離してしまっている」ことが「やさしさ」につながるのだろうか。 (ここから先、これまでにも増して個人的で「勝手な」読み方が続きます) まずチャウは、自分の魂が「2046」の世界、つまり決定的に幸せの「…

『2046』(2)

昨日からの続き。 (2) さて前回述べたように、この『2046』では全編通して、主人公チャウによる「行きて還りし物語」が徹底的に完遂しない様子が描かれている。チャウの投影としての小説内登場人物タク*1が、まさに「2046」から唯一還ってきた男として設…

『2046』(1)

『2046』(監督:ウォン・カーウァイ)を見る。以下、感想など。ネタバレあり。 (1) 木村拓哉の海外進出作ということもあってか、やたらと宣伝に力が入っているこの作品だが、ぼくの場合もちろんそんなところに興味はない。『いますぐ抱きしめたい』以来…

『QED 百人一首の呪』

高田崇史『QED 百人一首の呪』(講談社文庫)を読む。以下、ちょっとした感想など。 高田崇史のデビュー作。この作家の本を読むのは今回が初めてだったのだけど、読み始めてまもなく出てくる「幽霊」「鬼」とか「呪」とかの言葉にそのまま夢枕獏の安倍晴明シ…

小金持ちの怖さ2

(続き) 前日、居酒屋の勢いそのままに一人の友人の部屋に上がりこんだぼくたちは再び飲み始めたのだが、そのころには完全に疲れきってしまっていたぼくは睡魔に襲われてぼんやりしていた。部屋の主人Aがパソコンを起動し、ネットで出会い系サイトを検索し…

小金持ちの怖さ1

このあいだ、大学からの友人の結婚パーティー後のちょっとした打ち上げ*1で、やっぱり大学からの友達グループで飲んでいたときの話だ。 二杯くらい飲み終わったころ、いつものように友人Mの話になった。Mは現在司法浪人中で、アメリカへの留学経験があるせい…

映画と本のメモ

あとでビデオ借りたり読み返したりしないために、メモ。 『スウィングガールズ』(監督:矢口史靖)。コメントなし。手間ひまかけたテレビの2時間ドラマ。いい意味で。だけど、ぼくにはこういう映画の見方が分からない。人に言わせれば「見方もなにもない」…

「世界」の濫用

積ん読*1だった『ファウスト』Vol.3(講談社)を手に取り、パラパラめくる。 いくつかの小説と東浩紀の批評を流し読みし、ほかの小説をペラペラ。で、放り投げる。なんというか、なんなのだろう、この「合わない」感は。気になってもう一度めくると、冒頭近…

読んだ本のメモなど

まったく、何日寝ていたか分からなくなるくらいの風邪をひいた。 風邪じゃなく食あたりだった可能性もあって、おかげで3キロほどやせていた。dietという言葉の中に「死(die)」がまぎれているのも、あながち偶然ではないのかもしれない。語源なんかは知ら…

プロ野球参入問題

ぼくのことをあまり知らない人に、プロ野球の新規参入問題について、「ライブドア」と「楽天」と、どっちがいいと思うのか訊かれた。正直なところ日本の野球はほとんど見ないので「どっちでもいい」と答えたのだけど、続けざまにちょっと思い直して、「やっ…

『アイ,ロボット』

ウィル・スミス主演の『アイ,ロボット』(監督:アレックス・プロヤス)を見る。以下、ちょっとした感想など。ネタバレあり。 我々は境界に対して責任ある存在であり、我々が境界なのである(ダナ・ハラウェイ) ストーリーは押さえどころに対して忠実で、…