プロジェクトM

この「プロジェクトM」に至るくだらない経緯についてはこちらをご覧ください。

<目的>
プロジェクトM。その目的はただひとつ、「20代後半にさしかかったモテない司法浪人Mにとって、出会い系サイトは果たして出会いの場になるのか」を探ることである。Mとは、ぼくの大学時代の友人のひとりであり、このプロジェクトはMの知らないところで有志連合によりこっそりと発足し、そしてぼくのこの報告をもってひっそりと終了する(と思われる)。
<サイト・手法>
有志連合(友人グループ)によって「ぼくが寝てる間に」ぼくの携帯番号・アドレスで登録されていた出会い系サイトを使う。名前は「ロ○オ&ジュリ○ット」。シェイクスピアもびっくりである。友人Cにより、一万円分のポイントが購入済。ぼくの使命はこのポイントを消費し切り、レポートを提出することである。なお、プロフィールはMの経歴・趣味を一部改変して使用。写真についても、ぼくがチェックした段階ですでに有志連合によってMのぼやけた笑顔が登録済み。やりとりがあったときを想定し、フリーメールのアドレスをひとつ取得。
<期間>
一週間を目安にする。

とまあ、こんな感じでプロジェクトを開始した。では、さっさと結論から言おう。
結論。Mは絶対に出会い系に手を出してはいけない
以下、その理由。
まず、登録と同時にけっこうな量のメールが来ていたのだが、これがほとんどエッチ系。あわててサイト自体をチェックしたんだけど(このサイトに決めたのは有志連合で、ぼくはその間寝ていたため)、女性の掲示板を見ると80%はエッチなメッセージが踊っている。
おい、Mって純情くん+潔癖症+むっつりじゃん!!
明らかに選択ミスである。しかし、ポイントは死ぬほどある。腹をくくって、比較的*1清純そうなメールを選んでかまわず返信する。もちろん、文体もキャラも全てMになりきってメール*2。なにしろポイントは死ぬほどあるのだから。
それと並行して、女性の掲示板からあまりエッチ全開でないメッセージを選んでメール。Mの性格ではバリエーションがきかないので、こっちはコピーメール。数日に分けて20人近くに送信。
このメールがほとんど返ってこない。チェックしたところ、返ってきたのは3人だけ。こんな打率では楽天野球団でも使ってもらえないが、とりあえず来たメールにさらに返信。だが、あくまでMという設定なのでメールはまじめな感じで。いちおうアドレスの交換ぐらいにまで持ち込むのが狙いである。
掲示板を見た」といって向こうからメッセージを送ってくる子はその後もあとを絶たない。こっちは返信すると100%またメールが来るが、どうも話が噛み合っていない。で、ことあるごとに会いたいとか言ってくる。そう、いわゆるサクラというやつで、登録者のポイントを削ることが彼女たち(彼ら)の目的である。といっても、こっちもポイント消費が目的なので、かまわずメッセージを送る。で、話が面白くなくなってきたサクラから切っていく。
ここで、実際に来たおもしろメールをちょっと引用してみよう。

<美×$最新型の逆援助
返事をくれた時点で5万円、会えるなら20万円。その後の事は直接話しましょう、信頼の為に掲示板も○○さんだけに公開します。無理に返事を急ぎませんが、決めてくれるならもちろん満足させる自信があります!逆援助なんて全部嘘!そう思うの今日で最後にしませんか?

面白かったので全文公開。普通それだけのお金と欲求があったら、そういうサービスの店に行けるでしょ、女性でも。でもインパクトは大です。

<ユ×☆1DK☆>
めっちゃタイプ♪会う為の条件教えてください
<亜×子>
気になって眠れません…とにかく会いたい!本気です

Mのこのプロフィールとボケた写真でそこまで入れ込めるわけないですから。残念。

<×江【36】>
必要な情報は提供します。国道沿いのホテルまで来れますか

短いけど面白い。どこのホテルだよ。

<×ナ>
ねぇ!聞いてよ!!今日店が潰れてたんだけど!!帰れない最悪!!
<さみし×りや>
○○さん助けてぇ!!毎日隣からHの声がして…仕返ししたいの

この辺になると完全に職人芸である。「店が潰れてた」ってのがすごい。だいたい何の店だよ。

<彼氏募集中 あ×か>
名前の通りだよ。面倒なら読まなくてもいいからね♪。

こういうところに登録している人が「読まなくていい」なんて言うわけはないと思うのだけど。。。素人っぽさを逆説的にアピールする高度なテクニックである。


こういった百戦錬磨のサクラ*3を相手にするわけである。単純で経験不足のMが太刀打ちできるわけがない。搾取されて終わりである。
ちなみに、こちらからメールをしてやりとりが始まった3人については、あんまり長くメールのやりとりを続けるとMを演じているボロが出てしまうと思い、3〜5回のやりとりでこっちからフリーメールのアドレスを送ってみた。けれど、そっちにはメールをくれずにサイトでのやりとりを続けようとするので、その段階で切り。
とまあ、こんな感じで収穫はゼロだった。まあ、ほとんどサクラいじりで終わってしまったわけです。
それで、冒頭の結論である。
以上が報告。Cへ。一万円はうまく使えませんでした。ただ、それもこれも登録したサイトが間違っていたか、あるいはMのキャラを使ったのがよくなかったか、あるいはそのどっちもかが理由だと思われ。みんなへ。どちらにしても、このプロジェクトはここで終了です。
ただ、会おうとさえ思わなければ、暇つぶしとしてはけっこう楽しかったです。



後日談。自信回復プロジェクト。
いくらMのキャラを使っているとはいえ、あまりの手ごたえのなさにだんだんイラついてきたぼくは、試しに僕自身のデータで別のサイトに登録してみました。プロフィールもちゃんと面白さとお茶目さ(?)を混ぜ込んだ力作で。で、放置しておいたところすぐにメールが届き、3回のやりとりで2人と携帯アドレスを交換。まあ、会うことはないですが。
おかげで言語能力に関する自信はなんとか回復。
ということは、やっぱりサイトの選択かMのキャラがミスだったようです。



はあ、正直疲れた。もう二度とやんない。


*1:あくまで比較的

*2:なにが辛かったって、ぼくがMになりきるというまさにこのことが辛かった

*3:そうじゃない人も混じってるのかもしれませんが・・・